「マスコミを懲らしめろ」大西議員の正体 物議醸す失言癖、都議時代から有名だった

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   「マスコミを懲らしめろ」発言で物議を醸した自民党の大西英男衆院議員(68)が、同様な発言を繰り返して党から2度目の厳重注意処分を受けた。1年前にセクハラヤジで処分を受けたが、失言癖は変わっていないらしい。

「常にマスコミはつまみ食いするんだよ。都合のいいところだけ編集して、まったく本人の意図と違うような報道の仕方っていうのが極めて多いんだよ」
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厳重注意も「問題はあったとは思えません」

   産経新聞によると、大西英男議員は2015年6月30日、国会内で記者団に囲まれ、こうマスコミ批判を切り出した。

   大西氏は、党本部で25日にあった議員勉強会「文化芸術懇話会」における発言で、27日に厳重注意を受けたばかりだ。そのときは、「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」だとして、講師の作家百田尚樹氏に「経団連などに働きかけてほしい」と呼びかけていた。

   それが、30日の今回も、安保関連法案は、戦争に対する抑止力を高めようとするのが目的なのに、マスコミの一部が「戦争に導く」「徴兵制」と報じているとして、「懲らしめないといけないんじゃないか」と発言した。さらに、その懲らしめ手段として、「広告なんかは自粛すべきじゃないか」と前と同様なことを述べた。

   もっとも、大西氏は、言論の自由は否定しておらず、誤解を与える発言は反省しているとした。とはいえ、議員勉強会における発言について問われると、「問題はあったとは思えません」と真っ先に自己弁護が飛び出した。

   大西氏がまたマスコミ批判をしたことについて、自民党執行部から「言いたい放題を言っていいというものではない」(二階俊博総務会長)といった声が出て、大西氏はまた厳重注意を受けてしまった。

   そもそも、大西氏の「失言」は、これが初めてではない。

都議会では、「ヤジ将軍」の異名

   14年7月には、日本維新の会に所属していた上西小百合衆院議員(32)に「まず自分が子供を産まないとダメだ」と3か月前の衆院総務委員会でヤジを飛ばしていたことが問題になった。

   大西英男議員は、セクハラヤジについて、当初は「記憶にない」と否定していたが、その後、「精査した結果、私の発言を確認した」として、上西氏に電話で謝罪していた。このときも、自民党執行部から厳重注意処分を受けており、菅義偉官房長官は、「女性が輝く社会づくりを推進する安倍内閣にとって、甚だ遺憾だと思う」とコメントしていた。

   大西氏は、12年に衆院選で初当選する前は、東京都江戸川区議を4期、都議を4期務めたベテラン議員だ。江戸川区議会議長、都議会自民党幹事長も経験している。しかし、報道などによると、都議会では、「ヤジ将軍」の異名を取り、「あの人のヤジは品がない」との同僚議員の証言も出ていた。

   ツイッターなどでは、大西議員への批判は多く、「表だってやるのは安倍首相の足を引っ張るようなもの」「党勢よりも自分のメンツが大事か」「即刻,議員を辞職してください」といった声が上がっている。

   一方で、大西氏の事務所などには、「これに負けず、言うべきことは言ってほしい」という激励の声が届いているといい、ネット上でも、「マスコミが信用ならないのは同意」「よほどの覚悟があるんだろう」と擁護する向きも出ている。

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