GMO熊谷社長、「400億損してもw誰に何を言われてもw絶対に諦めません」
一方、GMOインターネットにとって、銀行業への参入は悲願だったようだ。じつは、GMOの銀行業への「挑戦」は今回が2度目になる。2006年3月、GMOはネット銀行のイーバンク銀行の株式を第三者割当によって引き受けた。それにより、保有していた株式3万918株とあわせると、法人としてはイーバンク銀行の筆頭株主に躍り出た。
GMOはイーバンク銀行が提供する決済サービスによって、GMOユーザーの利便性を向上させるなど、「ネット金融」の高い成長性に期待していた。
さらに同年には「GMOインターネット証券」(現GMOクリック証券)を設立し、証券業務に参入。「もともと、既存のネットインフラ事業やメディア事業と、金融事業はきわめて親和性が高く、さまざまな相乗効果が期待できるとみていました」(GMOインターネット)と話し、本格的に金融事業に乗り込んでいこうとしていた。
ところが、そのイーバンク銀行を楽天が買収してしまった。2009年2月に子会社化され、10年5月には「楽天銀行」に商号を変更。GMOは「現在は資本も、業務の関係もありません」という。
そんな経緯もあってか、「ホリエモン」こと堀江貴文氏はツイッターで、
「熊谷さん10年越しの悲願達成ですね」
とつぶやいた。祝福の気持ちがあったのかもしれない。
GMOの熊谷正寿社長も「400億損してもw誰に何を言われてもw絶対に諦めません」とツイート。熊谷社長の金融事業への並々ならぬ決意のほどがうかがえる。
ちなみに、証券業務は外国為替証拠金(FX)取引の年間取引残高で975兆円(2015年3月末)を記録、3年連続世界一を達成している。ネット銀行には、証券業務との連携も期待されている。