運航は支障ない
ところが、ANAと大口債権者2社の間がおかしくなる。イントレピッドは、スカイマークの破綻で浮いた機材をANAにリースすることを求め、両社はいった合意文書を交わしたが、最終的に条件が折り合わず、決裂したという。途中の合意について、ANA側は法的拘束力がない文書だとして「問題はない」として、対立するに至った。
エアバスの方は、決裂までは行っていないようだ。スカイマークの破綻で契約を解除された航空機の扱いを巡り、エアバスはANAに一部を買い取るよう求めて交渉中と伝えられる。エアバスはANAと交渉がまとまればスカイマーク案に賛成するはずだが、決裂した場合はどうなるか。イントレピッド案に乗るのではないかとの見方も出ているが、ANAは現在もエアバス機を12機保有し、2023年までにさらに37機を追加発注している「お得意さま」だけに、「長年の取引関係を大事にし、最終的にはエアバスの賛成を得られる」(スカイマーク関係者)との声もある。また、エアバスが両案ともに反対する可能性もあり、その場合は、再生案は白紙に戻り、一から作り直すことになる。
8月5日に最終決着すればよし。しなくても、スカイマークの当面の運航は支障なく継続される見通しだ。ただ、再生案の練り直しとなれば、提携の枠組みが大きく変わることも考えられる。