モスル空爆で爆撃対象を米軍側に教えた容疑
ひとつめの殺害シーンでは、3人の捕虜を車に閉じ込め、離れた場所からロケット砲が打ち込まれる。たちまち車は炎に包まれ、車内からは悲鳴があがる。
二つ目のシーンでは、5人の捕虜が金属製のおりに閉じ込められる。おりはクレーンで持ち上げられ、そのままプールに沈められる。おりが完全に水中に沈むと映像は水中カメラからのものに切り替わり、うめき声とともに苦しむ様子が映し出される。ほどなくおりは引き上げられ、口から泡を吹く人の姿がクローズアップされる。
3つめのシーンでは、捕虜7人を横1列にひざまずかせ、ロープのようなものが首に巻き付けられる。直後にロープが爆発し、粉々に飛び散ってしまう。爆発シーンは少なくとも5回以上繰り返される。
捕虜には、モスル空爆で爆撃対象を米軍側に教えた容疑がかけられていた。殺害シーンの前には、捕虜がスパイ行為を「自白」させられる様子も収められている。
ISは、14年6月末に「国家」樹立を宣言。「1周年」を前に、残忍な映像で恐怖心を植えつけ、スパイ活動をけん制する狙いがあるとみられる。