新東名最高「120キロ」はいつ? 警察庁、15年度末までに結論

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   静岡県内の御殿場~三ケ日間(約162キロメートル)の「新東名高速道路」の最高速度を、現在の毎時100キロメートルから120キロメートルに引き上げるか否か、警察庁が検討を始める。

   走行時の安全性か、経済効果かが焦点になりそうだが、警察庁は今後の予定について、「2015年度末までの予定で有識者や国土交通省をまじえて検討する」と話している。

  • 新東名の最高速度「120キロ」、いつ走れるのか!(画像は、イメージ)
    新東名の最高速度「120キロ」、いつ走れるのか!(画像は、イメージ)
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新東名の開通で、毎時120キロに現実味

   警察庁はこれまでの規制速度設定の在り方に関する調査研究検討委員会で、「規制速度が毎時100キロを上回ると事故率が増加する」と指摘。さらに、事故発生時の危険認知速度が上がるにつれて、「事故の重大性が増加する」としていた。

   国内の高速道路の最高速度(指定最高速度)は、毎時100キロまで(特定中型貨物車などは毎時80キロまで)、また最低速度は時速50キロと道路交通法施行令で決められているほか、高速道路であっても道路標識で速度制限が指定されている場合はそれに従うことになっている。

   規制速度の見直しについては、視認できる距離の不足や、橋梁やトンネルなどの路肩幅員の不足、トンネル内の照度不足といった道路の構造上の問題や、周辺住民への騒音や振動への対策の必要性が指摘され、国土交通省と連携しながら高速道路会社に道路改良などを働きかけることが必要としている。

   そうした中で、2012年4月に新東名高速道路が開通。そもそも、新東名は並行して走る東名高速道路と比べてカーブも坂道も緩やかなことが構造上の大きな特徴。平坦で直線的な道路設計なため、より安全・快適で運転しやすくなっている。

   交通量が多い東名高速の渋滞緩和や輸送時間の短縮などを目的に建設されたため、新東名は片側3車線の設計で造られている。現在は区間によって片側2車線と3車線に分けて運用しているが、他の高速道路と比べて路面の舗装状態もよく、「設計上は120キロ走行が可能です」(NEXCO中日本)と指摘する。

   これまでは毎時120キロで走れる高速道路はなかったが、新東名の供用がはじまったことで「120キロ走行」が一気に現実味を帯びてきたわけだ。

   警察庁の「交通事故抑制に資する取締り・速度規制等の在り方に関する懇談会」も、2013年12月に「設計上の最高速度が時速120キロかつ片側3車線以上の高速道路については時速100キロ超への引き上げを検討すべき」と提言していた。

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