申氏は盗用を否定、「『憂国』は知らない」
ただ、申氏は盗用を否定している。ハンギョレ新聞によると、申氏は出版社を通じてコメントを発表し、
「(三島は)かなり以前に『金閣寺』を読んだ以外には読んでいない作家で、該当作品(『憂国』)は知らない」
と主張した。
「憂国」は「二・二六事件の外伝的作品」だと位置付けられるのに対して、「伝説」は朝鮮戦争を題材にした作品だ。両作品の類似性を比較することが困難なことや、問題とされた場面が作品に占める割合が低いことを理由に、出版社も、
「該当場面のいくつかの文章に類似性があっても、それを根拠に盗作云々することには問題がある」
として「問題なし」の立場だ。