「爆売れ」の元少年A手記、書店は対応に苦悩 「通常通り」「販売せず」「注文販売だけ」...

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   1997年に神戸連続殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)を起こした「元少年A」(32)による手記「絶歌」が出版されてから1週間が経った。

   2015年6月11日の発売以降、都内や通販サイトでは「品切れ」が相次ぎ、トーハンと日版の週間ベストセラーランキングではそれぞれ初登場1位となった。出版元の「太田出版」は初版10万部に引き続き5万部の増刷を決め、25日から順次配本するという。だが、同本の販売を巡っては書店によって対応にばらつきが出ている。

  • 元少年Aによる手記「絶歌」
    元少年Aによる手記「絶歌」
  • 元少年Aによる手記「絶歌」

自粛決めた「啓文堂書店」に反響メール&電話100件以上

   東京都と神奈川県で「啓文堂書店」を展開している京王書籍販売(東京都多摩市)は当初から販売を自粛している。

   手記の内容を確認後、全38店舗で取り扱わないことを決めたという。各店では注文も受け付けておらず、客から要望があった場合は断っているそうだ。この決定について、同社担当者は「遺族の心情に配慮した」と説明する。

   「絶歌」に対しては「少年犯罪の加害者の心理を理解する上で社会的意義がある」という意見もあるが、「元少年A」という匿名での出版であること、印税の使い道が不明であることなどから批判の声は多い。特に、遺族への事前連絡がないまま出版されたことに対しては強い反発がある。殺害された土師淳くん(当時11)の父親は12日付で太田出版に抗議し、速やかな回収を求めた。

   京王書籍販売の担当者によれば、18日までにメールや電話が100件以上寄せられたといい、その多くが販売自粛に賛同する内容だったという。

   また、15道府県で「喜久屋書店」を展開するキクヤ図書販売(神戸市)も12日に全33店舗から手記を撤去したと報じられている。

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