「元少年A」が書いた『絶歌』を出版した太田出版(東京都新宿区)が出稿した新聞広告に「致命的な」誤植がある、とネットで話題だ。
間違えたのは『絶歌』とは違う書籍の広告。1文字抜いただけなのに、まったく違う意味に取れる。そんな面白さも手伝って、ネット上ではこれを材料にすでに「大喜利」も始まった。
著者「それにしても『ボーズラブ』って!」
誤植が見つかったのは、2015年6月17日付け毎日新聞東京版朝刊1面に掲載された広告。6月6日発売の新刊「BL進化論 ボーイズラブが世界を動かす」に関し、「BL進化論 ボーズラブが世界を動かす」と表記されていた。
いうまでもなく「BL」は「ボーイズラブ」の略語で、男性同士の同性愛をテーマにした作品ジャンルを指す。ただ、作者も読者も女性の場合がほとんどだ。
同社ホームページでもサブタイトルは「ボーイズラブ」と紹介されており、明らかに1字抜けている。
17日、朝刊に目を通した人からツイッターで
「あれBLってボーズラブだっけか...坊主?」
「BL(ボーズラブ)とは?」
と指摘が相次いだ。
一方、太田出版は取材に対し、「社員の新聞チェックで誤植に気付いた」と明かす。著者・溝口彰子さんも17日、太田出版側からお詫びの連絡があったとツイッターで報告しつつ、「それにしても『ボーズラブ』って!」とツッコんでいる。
スキンヘッドの外国人写真で「ボーズラブ」を表現
誤植で生まれた「ボーズラブ」という言葉だが、ネット上ではネタとして扱われ始めているようだ。自分の思う「ボーズラブ」を画像で表現してツイッターに投稿する動きも広まり、さながら「大喜利」のような状態となっている。
スキンヘッドの外国人写真や、剃髪した俳優・本木雅弘さんの写真など、ユーザーは想像力を駆使してさまざまな画像を投稿している。それがまたさらにリツイート(拡散)されている。
また、寺院における稚児男色の歴史を踏まえ、
「ボーイズラブのジャンルにはボーズラブもある」
「ボーズラブは確かに禁断の愛ですね...!」
などとツイートする人や、紹介文にあった「女性たちを虜にする快楽装置=BL」という一文に注目し、「こんの生くそ坊主が!」と揶揄する人もいる。
ちなみに、同書は18日13時現在、Amazonの「文学理論」カテゴリーで売れ筋ランキング3位を獲得しており、人気急上昇中だ。