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「アジアの人々に対して被害を与えた」という「痛切な反省」

   戦後70年の節目に出す予定の談話についても、近隣諸国への一定の配慮を見せた。1995年の村山談話、2005年の小泉談話を「歴史認識としては全体を引き継いでいく」と改めて表明しながら、戦後70年の歩みを

「70年前、日本国民も沢山の方々が命を失い、塗炭の苦しみの中にあった。そして、アジアの人々に対して被害を与えた。こうした痛切な反省の中から日本は世界の平和と発展、特にアジアの国々の発展のために力を尽くさなければならない、こう思い続けてきた」

と総括。こういった認識を前提に、談話の方向性を示した。

「国際協調主義のもとの積極的平和主義のもとに、地域や世界の平和と安定のために今まで以上に貢献していきたいと考えている。この意志についても、わかりやすく発信していきたい」

   この「深い反省」「痛切な反省」(deep remorse)といった表現は、習主席との2度目の会談が行われたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)や、15年4月の米議会上下両院合同会議での演説でも登場している。ただ、村山・小泉談話で「キーワード」だとされた「植民地支配」「侵略」「心からのお詫び」といった単語は、今回のインタビューでは登場していない。

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