丸亀製麺が2015年5月末から発売している新メニューの名前が、ひっそりと変わっていた。メニュー名は「豚マリネぶっかけ」。女優・小沢真珠さんが「ブタマリ!」と何度も叫ぶ昼ドラ風CMで話題となっている。しかし、発売当初は「豚マリぶっかけ」という名で、今と若干違っていた。
ネット上では「全国のマリさんから苦情が来て変えざるを得なかったのでは」との憶測も飛び交っているが、運営会社は「それも変更の一因になっている」と話す。
トリドール「ネーミングに関する苦情もありました」
同商品は、5月27日から7月中旬までの期間限定で発売されている。甘酢でマリネした豚しゃぶ、オニオンスライス、千切りキャベツを冷たいうどんの上に乗せ、ほどよく酸味の利いた出汁を掛けた。横に添えた大根おろしと特製マヨネーズが味わいにコクとアクセントを加えている。サラダのような感覚で味わえる、清涼感溢れる一品だ。
暑い時期にぴったりのヘルシー商品とあり、人気を博しているようだ。ツイッターでも連日、食べた人からの報告が相次いでおり、ボリュームはあるもののサッパリした味付け、と好評だ。
味はさておき、発売当初から物議を醸していたのがネーミングだ。本名が「まり」の人や、自身のアカウントネームに「まり(マリ)」を加えている人が、ツイッターで
「(CMで商品名を)連呼するから すごい心に刺さる」
「豚マリ食べましたツイートを私に送るのやめろ!訴えるぞ!」
「丸亀の豚マリすごい傷つくーーーーー」
と不快感を示した。2ちゃんねるでも、まりという名前の嫁がショックを受けていた、との報告が見られた。
メニュー名の変更はまりという名前を持つ人たちから抗議を受けたため――そんな見方をする人もいる。
実際のところはどうなのか。丸亀製麺を運営するトリドール(神戸市)はJ-CASTニュースの取材に対し、5月中からメニュー名変更の準備をしていたことを認め、「お客様相談室などには、ネーミングに関する苦情もあったようです。それが(変更の)一因でもあります」と明かした。
しかし、主な理由はあくまで商品の内容を想像させやすくするためだと語る。「『豚マリ』だと何の商品か分かりづらいという声もありまして、『豚マリネ』に変えました。お客様より『うどんの具がマリネであることが分かりやすくなった』とのお言葉も頂いています」としている。
レシートは「豚マリ」のまま
記者が6月17日に東京都内の店舗を訪れたところ、店内のポスターやメニュー表などはすべて「豚マリネぶっかけ」と表記されていた。一方、レシートだけは「豚マリぶっかけ」のままだった。
その名前が物議を醸した食品は他にもある。その代表例とも言えるのが、広島県宮島に本社を構える後藤製菓の主力商品「もみまん」。中身は広島名物「もみじ饅頭」で、美少女キャラクターをデザインしたパッケージの「萌え土産」として知られる。すでに商標登録もされているもみまんだが、数年前にはネット上で「名前が卑猥」との批判を浴びた。
12年6月、後藤製菓はマイナビニュースの取材に、なぜ卑猥となるのか分からない、と商品名を変更しない意思を示し、現在も名前を変えていない。