一部教授は危機感
要請には一部の大学教授からの反発も強まっている。教育学や憲法、思想などが専門の大学教授らで構成される「学問の自由を考える会」は、4月28日に要請に反対する声明を発表し、撤回するよう求めている。
メンバーの内田樹・神戸女学院名誉教授は6月17日、ツイッターで「これが事実上の強制であることは大学人にとっては常識です」と指摘。
「文科省は国の方針に『イエスマン』的に忠実な大学には手厚く、独自の教育研究方針を掲げる大学には懲罰的に交付金を減らすという方針で大学をコントロールしようとしています」
と危機感を募らせた。法政大教授の山口二郎氏は17日にツイッターで、教育勅語に最敬礼しなかった明治期の思想家・内村鑑三を引き合いに
「学者たる者、須(すべから)く良心に従って行動すべし」
とした。