タカタのエアバッグ問題、さらに拡大 原因判明せず、リコール対象広がる

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   米国などで死者を出した自動車部品大手タカタのエアバッグ問題がさらに拡大の様相を見せている。米当局からの批判に押される形で2015年5月に全米でのリコール実施を受け入れたのに続き、6月2日に開かれた米議会の公聴会では現在生産しているエアバッグの安全性さえも疑問視する声が相次いだ。

   異常な爆発を招く根本的な原因が判明していないことが背景にあり、同社製品に対する不信感が広がっている。

  • 爆発を招く根本的な原因が判明していないことが背景
    爆発を招く根本的な原因が判明していないことが背景
  • 爆発を招く根本的な原因が判明していないことが背景

「硝酸アンモニウム」が湿気に弱い?

   同社の欠陥エアバッグでは、作動時に異常に強い爆発が起きることで内部の金属片が飛散。運転手らを死傷させる事故が発生した。エアバッグを膨らませるガス発生剤の「硝酸アンモニウム」が湿気に弱いようで、水分が染みこむことなどが原因で事故が起きる可能性があるということだが、では、なぜ湿気を帯びるのか。部品の経年劣化による影響か、エアコンの近くに設置するなど車内の設計の問題か、など不明のままだ。

   タカタは「根本原因が分からない」としてリコール対象を高温多湿の地域などに限定する姿勢を示してきたが、5月19日にようやく全米リコールに応じる方針を発表。リコール対象のエアバッグは従来の1570万個から約3380万個へ、一気に倍増した。

   日本ではすでに自動車各社が約700万台分のリコールを国土交通省に届け出ていたが、タカタが対象個数を倍増させたことでホンダが33万台超、マツダが7万台超の追加リコールを届け出るはめに陥っている。

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