先日アイドル並みの人気を誇るゴリラが世間を騒がせたが、これをきっかけに「ゴリラ女子」が生まれつつあるという。動物園を訪れてゴリラの飼育ケースに張り付き、夢中でシャッターを切る。そんなゴリラをこよなく愛する女性のことだそう。
テレビの情報番組で紹介されると、「どんな奴だ」とネットユーザーの興味を集めた。ついには自分なりに想像したゴリラ女子を画像で表現する人まで現れている。
上野動物園の「イケメン」ゴリラ
ゴリラ女子を紹介したのは12日放送の情報番組「モーニングバード」(テレビ朝日系)。 彼女たちが今注目しているのは、東京・上野動物園で飼育されているニシローランドゴリラ「ハオコ」だ。
ハオコは東山動植物園(愛知県名古屋市)の「イケメン」ゴリラとしてネットで話題を集めた「シャバーニ」の兄にあたる。シャバーニに似て眼光鋭く、彫も深い。見るからに強そうな印象を持たせる。
1日2回、餌やりの時間帯にならないとなかなか姿を見せない。女性ばかりがガラス窓にへばりつき、登場の瞬間を今か今かと待ち構えていた。番組は、さながら「アイドルの出待ち」のよう、と伝えている。檻から姿を見せたシャバーニに対し、「ヤバい!」「めっちゃカッコイイ!」と嬌声が上がる。まさにスターのような扱いだ。
番組はゴリラ女子が生まれたきっかけをシャバーニのブレイクに求めている。これがきっかけで、ゴリラ目当てに動物園へ足を運ぶ人が相次いで現れたのだという。
ただ、ゴリラに熱を上げる女性に対し、スタジオの反応は分かれた。司会の赤江珠緒アナウンサーは「(ハオコは)佇まいがイケメンですよ」と一定の理解を示していたものの、コメンテーター陣は「(普通のゴリラと)どこが違うの?」と疑問を隠せない様子だった。
出演者でタレントの長嶋一茂さんは苦笑しながらも、「草食系と言われて強い男がいない中、よりゴリラにその強さを投影する子が出てきた。男性としてはゴリラがライバルになる可能性もある」と独自の分析を披露していた。
「ゴリラに似た顔の女性」という勘違いも
一方、ツイッターには、番組放送中から「ゴリラ女子ってなんぞや」といった疑問が続々寄せられた。中にはゴリラに似た挙動をする女性、ゴリラに似た顔の女性、ゴリラに似た体格のいい女性といった勘違いも起こり、「私のことかな」と心配する声も上がっている。
そうした反応をうけてか、架空の「ゴリラ女子」を画像で表現する動きも出ている。筋骨隆々とした男性の体に若い女性の顔を埋め込んだ写真や、スカートと化粧を付け足されたゴリラの写真などさまざまな「作品」が投稿され、さながら「大喜利」のような様子を呈している。
ちなみに、動物の名前を冠した「○○女子」という言葉は現時点でかなりの種類ネット上に確認できる。おとなしく気が弱い「うさぎ系女子」、物事を冷静に見つめる「ペンギン系女子」、恥ずかしがり屋の「もぐら系女子」、平和主義者でおっとりした性格の「ひつじ系女子」など、根拠は不明ながらもバリエーション豊かだ。
ただ、いずれも人間の内面を動物で表現したもので、ゴリラ女子とは中身がかなり違う。