韓国のMERS感染拡大止まらない マスク着用姿が街中にあふれ、日本メーカーに注文殺到

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消費低迷で韓国経済に大打撃

   MERSは韓国経済にも大きな打撃を与えている。感染拡大のおそれからか外出を控える人が増加し、消費が低迷している。中央日報(6月11日記事、以下いずれも日本語ウェブ版)は、「昨年のセウォル号事故直後よりも深刻」だと伝えた。

   企画財政部のまとめでは6月1~7日のデパート売上は前年同期比で16.5%、大型スーパーでは3.4%減少。人が集まる施設の来場者数の落ち込みは大きく、いずれも前年同期比で映画館は54.9%、博物館は81.5%、遊園地は60.4%も下落したという。

   外食も大きな影響を受けている。飲食店のカード使用額は5月の第1、2週の平均より12.3%も下がった。

   韓国経済研究院の試算では、今の状況が8月末までの3か月続いた場合、国内総生産(GDP)の損失は、1年間の1.3%分に相当する20兆922億ウォン(約2兆2100億円)に上るとしている。

   政府は景気低迷を懸念し、被害のあった地域や観光、宿泊業界が融資を受けられる4000億ウォン(約440億円)規模の基金をねん出。中小の医療機関には200億ウォン(約22億円)を支援し、患者には所得制限をかけずに約110万ウォン(約12万円)の緊急支援金を出す方針だ。

   ただ、メディアは政府への批判を強めている。朝鮮日報は11日付社説で、初動に失敗したと朴槿恵(パク・クネ)大統領を批判。中央日報は11日付コラムでMERSの不安感が広がる原因を「恐怖の拡散は政府の力不足のためだ」と断じた。MERS感染と関係が疑われる病院の公表が遅れるなど、保健当局の情報公開が徹底できていないと批判している。また翌日の社説でも、なぜ朴大統領が記者会見を開かないのかと非難した。

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