国土交通省は2015年6月12日、日本航空(JAL)機長が飛行中に客室乗務員(CA)を操縦席に座らせてスマートフォンで記念撮影していたとして、同社を厳重注意したと発表した。
発表によると、15年6月7日の新千歳空港発大阪(伊丹)行きのJL2000便(ボーイング737-800型機)で、副操縦士がトイレのために席を離れた後、代わりに操縦室に入ってきたCAを機長が副操縦士の席に座らせ、機長のスマホで一緒に撮影した。
国土交通省は、この行為が「操縦者の見張り義務」を定めた航空法に違反する上、室内に飛行機を操縦できる人が1人しかいない状態で行われたことを問題視。厳重注意の上、6月26日までに再発防止策の提出を命じた。
15年3月に起きたドイツ機の墜落事件を受け、国内の航空会社は飛行中の操縦室内に常に2人がいる体制を運用している。具体的には、副操縦士が退室した場合は、副操縦士が戻るまではCAが操縦室に入ることになっている。