空き家が増えた、中古住宅の活用を! 日本人の「新築好き」は変えられるのか

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欧米では住宅流通に占める中古の割合が6~9割

   日本の住宅政策は戦後長らく新築重視が続いてきた。人口が増えていたことに加え、核家族化もあって世帯の増加に対応するためだったが、経済成長のためにも新築が重視され、減税や安い住宅ローンなどが政策的に提供された。新築は不動産開発のみならず、新しい家具・家電の購入など消費を誘発する効果が大きいからだが、その反動で中古住宅は軽視され続けてきた。欧米では住宅流通に占める中古の割合が6~9割に達するが、日本では2013年で14.7%にとどまる。

   こうした流れを変えようと、国交省は社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)の住宅宅地分科会で4月から住生活基本計画見直しの議論を始めた。中古住宅の流通促進を最大のテーマに、年内に改定案をまとめ、2016年3月に閣議決定し、2016年度から新計画をスタートさせたい考えだ。同計画は、10年間の住宅政策に関する国の方針などを定めるもので、今年が5年ごとの見直しの年にあたる。

   自民党の提言は5月26日の住宅土地・都市政策調査会と中古住宅市場活性化小委員会の合同会議でまとめたもので、国交省の議論にも反映させ、2016年度予算要求などに盛り込む方針。

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