タレントで女医の脇坂英理子さん(36)の美容クリニックが一時休業を経て閉院し、すでに治療費を支払った患者が返金などを求める事態になっている。脇坂さん所属事務所では、「本人からは、返金や他院での振り替えをすると聞いています」と説明している。
「これまでに男600人以上と寝た」「週1、2回ホストクラブに通って一晩で900万円を使った」――。「Ricoにゃん」こと脇坂英理子さんは、テレビのバラエティ番組に出演し、こんな内容のぶっちゃけトークで話題を集めている。
テレビで、年収5000万円超と豪語したが...
一方で、医師としては、東京女子医大を卒業後、同じ大学病院に麻酔科医として勤め、2012年に東京・中目黒に「Ricoクリニック」を開業した。すでに年収は5000万円超と明かし、テレビ番組では、それらを貯金せずに使ってしまっているとも発言していた。
ところが、14年12月ごろになって、クリニックには「しばらく休業します」との張り紙が貼られ、ネット上では、お金を支払ったのに返ってこないという書き込みが相次ぐようになった。クーポンを出したばかりなのになぜすぐに休業するのか、といった疑問の声も多かった。
写真誌「フライデー」は15年6月5日発売号でこの騒ぎを取り上げ、東京都内在住のある20代女性のケースを紹介した。記事によると、女性は、14年5月に約30万円を支払って5回の全身脱毛コースに申し込み、2回目の治療を受けようと年末に訪れたところ張り紙があるのを見つけた。しかし、事前にクリニックから休業の連絡はなく、電話やメールもつながらないといい、とにかくお金を返してほしいと訴えている。
その後、張り紙は、15年5月半ばにはなくなり、店内の機材も撤去されて、「貸店舗」の看板がかかっていた。しかし、所属事務所は、フライデーの取材に対し、ようやくスポンサーが見つかり、6月に入って再開のめどが立ったと説明したという。
「別のクリニックで引き継ぐか、お金を返す」
Ricoクリニックのホームページでは、確かに一時期、「再開院準備室」の電話番号が書かれていた。しかし、現在は、その表示は削除され、「閉院のお知らせ」がトップページに出ている。
そこでは、クリニックは15年5月末で閉院したとし、前年末の休診から再開院に向けて準備を進めてきたが、「諸般の事情」があったと書かれている。そのうえで、治療費を支払った患者に対しては、「閉院後の未消化分施術の継続につきましては、他院での振替施術を検討しております。返金をご希望の方には対応させていただく所存でございます」としている。ただ、問い合わせ窓口のメールアドレスが書かれているものの、「体制が整い次第ご連絡」としていた。
クリニックがいきなり休業し閉院したことについて、所属事務所カロスエンターテイメントのマネージャーは、取材にこう説明した。
「美容業界の安売りによる過当競争で、資金が行き詰ったと聞いています。これまでは本人の自己資金でやり繰りしていましたが、新しくスポンサーが見つかったということです。近く再開院し、患者さんの受け入れをするということも聞きました。これまでの患者さんについては、別のクリニックで引き継ぐか、お金を返すこともするということです」
脇坂英理子さんは14年11月、同じホストクラブに通っていた風俗店従業員の女(23)が「自殺しなければあなた殺される」などとネット掲示板に書き込んだ脅迫事件に巻き込まれている。この女は、警視庁に逮捕され、風俗嬢であることをバカにされたと動機を供述したと報じられたが、クリニック休業は、その影響もあったのか。
この点については、「メディアが報じたことから、『このクリニックは大丈夫なのか』との声が寄せられ、患者が離れていきました。その影響は大きいと思います」とマネージャーは話した。ただ、風俗嬢をバカにしたかについては、「まったくありません」と否定し、「彼女は、女医になる前はキャバ嬢に憧れていたと言っていますし、むしろ理解がある方だと思います」と説明した。
脇坂さんは、VIP用の個室でホストと会っていたといい、逮捕された女とは面識がなく、勝手に中傷されただけだとも話している。