「AKB48が飛行機に乗るときはANA」というのがファンの間の「定説」だったが、これが少しずつ変わりつつあるようだ。メンバーのソーシャルメディアに、日本航空(JAL)機で移動していることが分かるような書き込みが散見され、「ANAじゃなかったのか」と意外に思うファンもいる。
AKBと全日空(ANA)は約2年間にわたって「共同プロジェクト」を行ってきたが、その契約も15年3月で終了。「縛り」がなくなったことが背景にあるとみられる。有名人はスケジュールがぎりぎりまで確定しない分、便の変更ができる普通運賃や、割引率の低い運賃で乗る人の割合が高いとみられる。特にAKBグループは移動の際の人数も多く、JALにとっては「上客」を獲得したとも言えそうだ。
15年2月のイベントがANAとの「共同プロジェクトの集大成」
AKBとANAは13年4月に共同プロジェクトを始め、機内でAKBの番組を流したり、香港や台北で開いたイベントではAKBグループのメンバーがANAの客室乗務員(CA)の制服姿で登場したりした。たが、15年2月27日に東京・六本木に開かれたイベントが「共同プロジェクトの集大成のイベント」と位置付けられ、プロジェクトは15年3月いっぱいで終了している。
この背景には、ANAが電通を通さずに契約したため、イベントに出席するメンバーがギリギリまで確定しないなどAKB側の融通が利かず、「使いづらい」面がANAに敬遠されて契約が継続されなかった、といった業界内の見方もある。
15年度に入ってAKB48グループが最も多く飛行機を利用したとみられるのが、2015年6月6日に行われた選抜総選挙開票イベントの会場、ヤフオクドーム(福岡市中央区)への移動だ。大阪・NMB48や名古屋・SKE48のメンバーが東京に移動する際は新幹線を利用するが、福岡には飛行機で移動するのが一般的だからだ。移動の様子をソーシャルメディアに書き込む人も多く、JALをうかがわせるものも散見された。