現代版こっくりさんが中高生に大流行 生徒が大声や奇声を発し、指導に踏み切った中学校も

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   1970年代に大流行し、社会問題ともなった「こっくりさん」を覚えている人は少なくないだろう。今、こっくりさんに似た「チャーリーゲーム」という遊びが中高生の間でブームとなっている。

   こっくりさん同様、簡単な道具さえ用意できれば誰でも「非日常」を体験できる。そんなスリルが人気を呼び、学校などで挑戦する子どもが続出。ついに、複数の中学校で生徒指導が行われるほどの事態となっている。

  • もし鉛筆が勝手に動いたら…
    もし鉛筆が勝手に動いたら…
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鉛筆を十字に重ねて並べてつぶやく

   こっくりさんは別名「狐狗狸さん」とも呼ばれ、狐などの低級霊を召喚してお告げを聞くという占いに似た遊び。1970年代、日本の小中高生の間で流行り、参加者が半狂乱となった、呼び出した霊に憑依された、などさまざまな話が都市伝説や怪談として語られた。日本では150年近く前から存在する古い遊びだ。

   現代版こっくりさんとも言えるチャーリーゲームは、海外でまずブームとなった。「チャーリー」というメキシコの悪魔を召喚するのが目的だとされる。

   一般的なやり方はこうだ。用意するものは白い紙と鉛筆2本のみ。四角形をした白い紙の対角線上にYES2つとNO2つを書き、文字が隠れないよう鉛筆を十字に重ねて並べる。そして、「Charlie Charlie, are you there?(チャーリーさん、そこにいるの)」とつぶやけば、上側の鉛筆が勝手にどちらかの方向へ回りだす。

   終わる際は、「Charlie Charlie, can we stop?(チャーリーさん、やめても良いですか)」とつぶやく。「質問するとYESかNOで答えてくれる」との設定もあるようだ。YouTubeや各種SNSにはチャーリーゲームをする様子が動画で数多く投稿されている。少し異なる点もあるが、基本的にはこっくりさんと同じやり方と言える。

   ただ、2015年5月26日付け英BBC電子版によると、メキシコにチャーリーという悪魔は存在せず、ゲーム自体はメキシコの民間伝承と無関係だという。ゲームの由来や成り立ちについては現在のところ不明な部分が多い。

   社会問題化する可能性もはらんでいる。5月26日付け英インディペンデント電子版によると、アメリカのカトリック系高校では司祭が「悪魔と遊ぶな」と生徒へ警告する事態にもなっているという。

   実際、本当に鉛筆は動くのか。6月5日放送の情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)はチャーリーゲームを紹介し、番組スタッフが挑戦する様子を伝えた。鉛筆は確かに動いたものの、その理由ついて「スタッフの息がかかったため」と説明された。

   ちなみに、J-CASTニュース記者が「静かに息をしながら」チャーリーゲームをしたところ、鉛筆はピクリとも動かなかった。

日本の中学校でも「子どもたちが落ち着かなくなった」

   ブームは海を越えて日本にも訪れている。中高生がゲーム中の様子を動画や画像でSNSへ投稿し、「まじでやばい!!!」「やらん方がいい」などと感想を盛んに書き込んでいる。どこからともなく悲鳴が聞こえた、本棚から勝手に本が落ちた、誰のものか分からない髪の毛が動画に映った、など「怪奇現象」とされるものが報告された。

   日本でも一部の中学校でちょっとした騒動を引き起こしている。山口県のある中学校は取材に対し、実際に生徒指導をしていると明かした。5月末、チャーリーゲームをするため校内に生徒が集まり、大声や奇声を上げて騒いだという。教師が「学業の場に相応しくない」と注意。罰則はないものの、今もやらないよう呼びかけていると話す。

   熊本県のある中学校も「(校内で)流行っている」と明かす。この学校では「子どもたちが落ち着かなくなった」「やっている子達の周りで嫌な思いをする子がいる」として生徒全員に注意したという。

   山梨県のある中学校ではチャーリーゲームとの関係は不明ながら、こっくりさんをやる生徒が増えたという。その影響で体調を崩す生徒も現れたため、先週一部のクラスで「(こっくりさんを)やらないように」と注意したそうだ。

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