福岡ヤフオクドームで2015年6月6日に行われたAKB48選抜総選挙は指原莉乃さん(22)が19万4049票で2年ぶりの1位に返り咲いた。ファンは大事なシーンがカットされた、スピーチ中に不謹慎な笑い声が起きた、などと生放送したフジテレビの批判を展開し、その怒りは収まっていないようだ。
これだけではない。AKB48選抜総選挙に前後して数々の「トラブル」が浮上しているのだ。今やテレビ局批判が出ると決まって名前が挙がるのはフジテレビだ。
「あはは」という男性の笑い声が何度も
AKB48選抜総選挙での批判の一つは、CMが多すぎたというもの。放送前半の19時台は数分おきにCMが入った。この時間帯に登場するのは下位のメンバーだからと思ったようだが、6位の山本彩さん(21)、5位の松井珠理奈さん(18)のスピーチ途中でもCMが入りファンを激怒させた。また、元メンバーの前田敦子さん(23)がサプライズ出演し、高橋みなみさん(24)に花束を渡すシーンがあったのだが、ここでもCMを流し、放送しなかった。「CMを見に来たわけではない」「感動がだいなし」といった批判が渦巻いた。
それだけではない。卒業予定の高橋みなみさんがこれまでの自分の軌跡を振り返り、号泣しながらのスピーチの時に、「あはは」という男性の笑い声が何度も聞こえてきた。誰の笑い声なのか分からないが、ネットでは男性スタッフのもので、「放送事故レベル」「番組作りがいいかげんで緊張感のかけらも感じられない」などと批判が起きた。
AKB48選抜総選挙の放送に前後して明るみになった「トラブル」もある。カップめん「ぺヤングソース焼きそば」の販売再開を取り上げようとした情報番組「めざましテレビ」のスタッフが、「ぺヤング」に関するツイートや写真をアップしている人に、
「フジテレビめざましテレビの大八木と申します。突然ですが投稿についてお伺いしたくメッセージしました。このツイッターアカウントをフォローして頂き、ダイレクトメッセージでやり取りさせて頂ければ幸いです。宜しくお願い致します」
というメッセージをまいた。受け取ったユーザーの一人は、
「嫌です。自分で取材して下さい」
などとリプライし注目を集めた。「めざましテレビ」スタッフのこうした取材依頼トラブルは2015年4月29日にもあった。架線断線の影響で東北新幹線が急停車するという事故が起こった際にもツイッターで同じような取材依頼を行った。その時も「自分で取材に行け!」という批判が出た。さらにこの一文でユーザー達はさらに激怒した。
「当番組から取材を受けた等の投稿は遠慮していただければと思います。よろしくお願いします」
というもので、取材の依頼になっていないと騒ぎになり、「めざましテレビ」は、
「様々なご指摘を受けました。失礼いたしました」
と謝罪することになった。
フジテレビ謝罪しようやく和解
ドラマに関係したトラブルも継続中だ。映画化され大ヒットした「海猿」の原作者で漫画家の佐藤秀峰さんは15年6月6日付けのブログで、フジテレビから謝罪を受け和解したと発表し、フジテレビの謝罪文を掲載した。3年ほど前にフジテレビは佐藤さんの許諾を得ず「海猿」の関連書籍を発売したり、当時の「スーパーニュース」のディレクターがアポイントなしで漫画制作現場に取材に訪れたりしたため、佐藤さんは「信頼に値しない企業である」と絶縁していた。この和解によって一部のメディアが「続編にも前向き」と報じたのだが、佐藤さんは15年6月7日にツイッターで、
「取材はどこからも受けていません。なぜ『続編にも前向き』と書けるのか、理解に苦しみます」
とツイートした。フジテレビが今後「海猿」の続編を出せるかどうかは微妙なようだ。
テレビ局がらみのトラブルやスキャンダルが出ると、決まってフジテレビという状況だ。こうしたことにネットでは、
「フジテレビに何を期待してんだ?」
「さすがウジと呼ばれるだけあるな」
「フジもすっかり人気が凋落したな。あの韓国ゴリ押し以来な」
などといった感想が出ている。