「オオカミ輸入してシカを駆除」論に注目 生態系を守る?子供が食い殺される?

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   日本では絶滅したといわれる「オオカミ」を海外から持ち込んで、増えすぎて農作物などへの被害が深刻な問題になっているシカやイノシシの駆除に役立てようと、日本オオカミ協会が訴えている。

   ところが、この訴えにインターネットでは大ブーイングが巻き起こっている。

  • 「オオカミ」はホントに怖くないの?
    「オオカミ」はホントに怖くないの?
  • 「オオカミ」はホントに怖くないの?

オオカミが日本の生態系を救う!

   日本オオカミ協会は、自然保護に携わってきた学者らが生態系の再生や保護などを目的に1993年に発足。知床半島や南アルプス、尾瀬湿原などでの森林や生態系の破壊、貴重な植生被害、最近増えている農作物への被害と、跳梁跋扈するシカやイノシシの増えすぎを食い止めるには、日本では絶滅してしまった、シカなどの天敵(頂点捕食者)である「オオカミ」を再導入するしかないと主張する。

   最近では自治体がシカやイノシシの駆除に乗り出し、ハンターによる狩猟を強化しようとしているが、ハンターの減少や高齢化で効果はあがっていない。捕獲用の檻なども新たに開発しているものの、シカなどの増殖に追い付いていないのが現状のようだ。

   じつは、協会のこの主張は20年前から変わらない。それが今回、インターネットで話題を呼んだのは、東京や札幌、長野県蓼科、埼玉県川越などの全国6か所で開催される「日・米・独オオカミシンポジウム2015 復活と保護」(2015年6月3~8日)を、5月31日付の東京新聞が「オオカミは怖くない? 生態系回復のため導入訴える」の見出しで取り上げたことがきっかけだ。

   インターネットには、

「オオカミ導入って。犬でも子どもを噛み殺せるのになにいってんの」
「海外からオオカミ連れてきて放すなんて絶対にあかん!自然界のバランス?人為的に外来種を放つことが自然なのか?」
「オオカミは家畜や人を襲いません!野生のシカだけを食べますって... そんなこと誰が信じる?」
「ほんとに本気でこういうこと考えてんの... ブルーギルとかブラックバスが今どうなってるかわかって言ってんの?」
「結局、このシンポも放獣ありきの『オオカミ怖くないよ』というイメージづくりでしかないように感じてしまう」
「この人たちホントにオオカミ好きなの? 海外からつれてきて日本の野山に放して『害獣駆除する仕事させます』って? ニホンオオカミの絶滅から何も学んでないな」

などといった反対の声が多く寄せられている。

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