油まきの心当たりは、「ありません」と否定
報道によると、男が設立した活動団体は、東京と大阪を中心に一時は250人いたともいうが、現在は50~100人ほどだともされている。団体のメンバーは、宗教団体ではないと説明したという。男は、韓国のキリスト教系団体の理事も名乗っている。油まき被害は、16都府県、48か所にも上っており、男は、13年夏ごろから「お清め」と称して油をまいたと動画などで語っていた。
活動団体のメンバーらに油まきを指示していた疑いもあるといい、千葉県警などが建造物損壊の疑いなどで調べている。
日本テレビ系番組「スッキリ!!」では、ニューヨークで15年5月に記者が男に直撃取材した様子を放映し、男は、油まき関与の心当たりについては、「ありません」と否定していた。ただ、15年3月上旬ぐらいに日本に来ていたことは認めた。このときは、成田山新勝寺(千葉県)などの防犯カメラに男と似たような不審な人物が映っていた。
男は、もともと在日韓国人だったが、1979年に日本に帰化した。これは、この年の官報に記載されていた。男の家族にもキリスト教徒がおり、この家族は、宗教情報サイトで、在日韓国人として自らのアイデンティティに悩み、イエス・キリストと出会って救われたと明かしていた。
この家族の代理人をしている弁護士は、取材に対し、油まき容疑の男について、「報道では名前が出ていませんので、本人かどうかは分かりません。油まきについては、知らないと言っています」と答えた。男とは、数年前に両親が亡くなった後に不和になり、日本とアメリカと住む場所が離れていることもあって、それから連絡を取っていないという。
男の活動団体とは何も関係はないとしたうえで、この家族は、「報道が真実なら、率直に話してほしい」と訴えていたとしている。