2002年の日韓共催サッカーW杯では、韓国寄りの審判ぶりが物議を醸した。FIFAの汚職事件を受けて、イタリアの大手スポーツ紙が、このときも不正があった可能性があると報じて、日本でも関心を集めている。
韓国寄り審判の疑惑を指摘したのは、コリエレ・デロ・スポルト紙の2015年5月29日付記事だ。
不可解なイエローカードに韓国のラフプレー...
記事では、エクアドル人の主審にイタリアの代表選手らが抗議する写真を付け、02年6月18日のイタリア対韓国戦で主審らの判定に不正があった可能性を報じている。決勝トーナメントの1回戦で、韓国は1対2で逆転勝利し、準々決勝に進んでいたが、このときについても、国際サッカー連盟(FIFA)を巡る買収疑惑が出てくるだろうと見通しを述べている。
当時の新聞報道を見ると、試合では、1-1の同点で延長戦となったが、司令塔のFWトッティ選手が延長前半、ゴール前で故意に倒れたと2回目のイエローカードを切られて退場になった。これが、トッティ選手は韓国選手とぶつかって倒れたとも指摘されて、波紋を呼んだ。また、イタリアが決めた得点についても、オフサイドで無効になってしまっていた。
さらに、韓国選手が何度もラフプレーをしていたのに、ファウルが取られなかったことも問題視された。
試合後に、イタリアの選手らは、不満を爆発させた。トッティ選手は「主審はPKを宣告するつもりで近づいてきたと思ったが、私の顔を見てイエローを出した。ひどいやつだ」と怒り、FWデルピエロ選手も「最初から負けさせるつもりなら、我々を呼ぶ必要はなかった」と吐き捨てた。だれも韓国選手とユニホーム交換をしなかったという。トラパットーニ監督も「運がなかった」と嘆いた。
イタリア国内でも、大騒ぎになり、ローマの広場では人々が「審判に死を!」と叫んだ。チャンピ大統領も「イタリアが勝つべきだった」と言い出したほどだ。コリエレ・デロ・スポルト紙もこのとき、「泥棒」の大見出しで、主審がイタリアから勝利を奪ったと激しく非難している。