クロロゲン酸とカフェインによる効果か?
気になるのは、なぜコーヒーで死亡リスクが低下するかだ。完全に解明されたわけではないが、国立がんセンターの研究チームによると、コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」の血糖値改善や血圧調整効果、抗炎症作用と、「カフェイン」が持つ血管の健康状態や呼吸器機能の改善効果が、死につながる疾患のリスクを低下させた可能性があるとしている。
国立国際医療研究センターによる2009年の糖尿病の発症リスク低下研究でも、カフェインやクロロゲン酸の効果が説明された。カフェインは片頭痛や高血圧性頭痛の治療薬の成分に、またクロロゲン酸も特定保健用食品(トクホ)の成分として利用され、人体に対する一定の効果が確認されている。
なお、緑茶の摂取量が1日5杯以上で全死亡リスクが低下する、という研究も発表されており、コーヒーが苦手な人は緑茶を飲むのもよさそうだ。
[アンチエイジング医師団 取材TEAM/監修:山田秀和 近畿大学医学部 奈良病院皮膚科教授、近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長]
参考論文
Association of coffee intake with total and cause-specific mortality in a Japanese population: the Japan Public Health Center-based Prospective Study.
PMID:25762807
コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について
国立がん研究センター がん予防・検診研究センター 予防研究グループ
アンチエイジング医師団
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