猥褻動画を見ただけで「18歳未満」と専門家が年齢鑑定 どこまで根拠あるのか、警察の児童ポルノ摘発に疑問続々

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14歳に見えても18歳以上の可能性も

   最近では、横浜市立中学の元校長の男がフィリピンでの1万2000人買春を通じて児童ポルノを製造していたとして神奈川県警に15年4月に逮捕され、写真の少女が小児科医の鑑定で18歳未満と分かったとされていた。

   報道などによると、警察が映像や写真で児童ポルノと判断するときは、第一次性徴などを見る「タナー法」という判定基準を採用することが多いようだ。

   タナー法では、乳房と陰毛の成長度合いから、1~5度の段階に分け、5度なら成人女性の可能性が高いと判断する。

   ところが、児童買春事件などに詳しい奥村徹弁護士は、10年4月30日のブログで、「『18歳未満に見えるけれど実は18歳以上の者の姿態』が紛れ込んでいる可能性があります」と指摘し、海外で報じられたケースを挙げた。その報道を見ると、ベネズエラで動画を買ったアメリカ人男性が小児科医らの鑑定で児童ポルノを所持していると逮捕され、その動画に出演した女優が名乗り出て初めて、えん罪と判明していた。

   日本でも、東京スポーツは、CGが児童ポルノになるかが争われた14年6月の裁判で、弁護側があるAV女優の乳房を医師に鑑定してもらったところ、タナー法で13歳以下の2度に当たるとする結果が出たと報じ、ネット上で話題になっていた。

   奥村弁護士は、09年11月13日のブログでタナー法の問題を取り上げており、日本人は、乳房と陰毛がともに5度でも13~17歳かそれ以上と幅があるとして、「14~15歳になると、見かけでは、児童とは見分けがつかない」と指摘している。つまり、14歳ぐらいに見えても18歳以上の可能性もゼロではないということであり、やはりえん罪のリスクは残るということだ。

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