渡航経験の多い有識者の方が相手国への印象がいい
この結果について、EAIのジョン・ハンウル・シニアリサーチフェローは、
「多くの韓国国民は、日本を思い浮かべた時に、戦争や植民地支配を思い浮かべ、それが大きなトラウマとして頭の片隅に残っている」
「集団的自衛権、平和憲法の改正、自衛隊の活動範囲拡大が問題になっている。一連の日本政府の政策は、韓国国民の目には軍事主義、軍国主義の復活ではないかとみられている」
などと背景を開設した。
調査は日本では15年4月、韓国では4~5月にそれぞれ約1000人を対象に行われた。ただ、回答者は日韓ともに74%が相手国に行ったことがなく、9割以上が自国のニュースメディアから情報を得ている。これに対して、互いの国への渡航経験や知人が多い有識者に対する調査では、相手国に対する印象が大きく違っている。例えば韓国では49.7%、日本では29.0%が相手国に対して「どちらかといえば良い印象を持っている」と回答している。こういったことから、メディアを通さない直接の相互交流を拡大することが、関係改善の糸口になるという見方も示された。