最も低いのは教育専攻のなかの「幼児教育」
年間所得が最も低い専攻は、教育専攻のなかの「幼児教育」だった。その額は3万9000ドル(約468万円)。ほかにスタジオアーツ、社会福祉、神学・宗教家養成といった専攻も4万ドル台前半だ。日本では高給取りのイメージがある広告や、新聞などマスコミ関連の分野を見ると、広告・広報専攻が5万4000ドル(約648万円)、ジャーナリズム5万6000ドル(672万円)となっている。
もっとも報告書では、「専攻で運命が決まるわけではない」とも説明する。例えば教育系専攻者は年間所得が低かったが、その中の上位25%は年間約5万9000ドル(約708万円)を手にしている。一方、所得が高いとされた工学系専攻者の下位25%はこの金額を下回ることがあるという。専攻が所得に大きく作用するのは確かなようだが、努力次第で収入アップの道は開けるというわけだ。
日本の場合は、こんなデータが見つかった。人材サービス会社インテリジェンスが運営する「キャリアコンパス」が2014年2月21日にウェブサイトに掲載した「出身学部別の平均年収ランキング」によると、20・30代の平均年収1位は医・歯・薬学で506万円、2位が理・工の495万円、3位に経済・経営・商の480万円となった。最下位は心理の290万円、全学部平均は452万円となっていた。
ジョージタウン大の調査とは対象年齢をはじめ違いがあるため、単純比較はできない。だが日本でも理系が高給取りで、文系の中ではビジネス専攻が高い点は米国と共通しているようだ。