日本たばこ産業(JT)が販売している、たばこブランドの「CABIN」(キャビン)と「CASTER」(キャスター)が、「Winston」(ウィンストン)に統合される。
「キャビン」と「キャスター」といえば、ともに日本国内で30年以上にわたって売れているロングセラーブランド。それが「ウィンストン・キャビン」「ウィンストン・XS・キャスター」として、2015年8月上旬に発売される。
「ウィンストン」、日本での知名度低い
JTの「キャビン」は1978年に、「キャスター」は1982年に発売。国内では首位の「メビウス」や「セブンスター」に次ぐ主力ブランドで、高い品質と、こだわりの味と香りで多くのファンを得ている。
2015年5月20日、JTはそんなキャビンとキャスターを、味と香り、価格はそのままに、新たに「ウィンストン」の名称を冠するとともに、パッケージを世界統一のデザインに刷新すると発表した。
国内では、8月上旬からブランド名を「ウィンストン・キャビン」、「ウィンストン・XS・キャスター」に順次切り替え、10月中旬からは新しいデザインのパッケージへと刷新する。
名称変更について、JTは「まずは『ウィンストン』の、国内での認知度をアップしてからアジアをはじめ世界展開を強化していくことを考えています」と説明する。
ウィンストンは1954年の米国生まれ。60年余の歴史と伝統をもち、年間約1300億本が売れる、「マールボロ」に次ぐ世界第2位の販売量を誇るグローバルブランド。1999年に、JTが米R.J.レイノルズ・タバコ・カンパニー(RJR)から買収した。
それにもかかわらず、日本国内での知名度はあまりパッとしない。国内での発売は「統合作業に時間がかかった」こともあり、2005年と出遅れ。また、買収の経緯から「ウィンストン」には輸入たばこのイメージがついていることもある。
JTは「世界的な知名度はありますから、早く日本での知名度の低さを解消したいと思っています」と、意欲をみせる。
JTの「キャビン」と「キャスター」の名称変更についてインターネットでは、
「そもそも、タバコ自体が不人気なんじゃね?どうしたいわけ」
「『ウィンストン』って言われてもな・・・」
「名前を変えただけで何か意味があるのか?」
といった声が寄せられている。
また、
「俺は吸わないのでよくわからないが、タバコ屋とかコンビニで売ってるタバコを見ると、種類がいっぱいあるのな」
「パッケージがカッコよすぎるんだけど。海外みたいに買うのをためらうような画像を付けるべきだわ」
といった、たばこの銘柄数の多さや健康面への配慮などを指摘する声もある。