中国を訪れている自民党の二階俊博総務会長が、習近平国家主席と会談する可能性が指摘されている。中国側の会談受け入れは、関係改善を促すシグナルとする見方があり、安倍晋三首相も二階氏に親書を託し、これに応じる形だ。
3000人の訪中団には御手洗冨士夫・経団連名誉会長ら財界人も含まれ、とりわけ経済分野での関係改善が進みそうだ。
安倍首相は二階氏に親書託す
二階氏率いる訪中団は2015年5月20日に成田空港を出発し、同日夜に広州に入った。26日までの日程の中で北京や大連など各都市をめぐり、次の国家主席候補の1人と目され、広東省トップの胡春華氏など中国共産党や政府の要人と会談する。
注目されているのが、二階氏と習主席との正式会談実現の行方だ。訪中団関係者と接触した消息筋は、「日程は確定していないが、会談は実現されるだろう」との見方を示した。
これまで、谷垣禎一幹事長や高村正彦副総裁ら訪中した自民党幹部には、党序列3位の張徳江氏や同4位の兪正声氏が応対してきた。今回、習主席が二階氏との正式会談を受け入れることになれば、4月のバンドン会議で安倍首相に見せた微笑に続く、関係改善に向けたシグナルになるだろうと消息筋は見る。
一方の安倍首相も二階氏に親書を託し、これに応じる姿勢だ。