「たまごっち」の苦い経験
一方で「それでもガンダムには適わないのか」「改めてガンダムのすごさが分かった」といったガンダムを再評価する声も少なくない。
そもそもバンダイの好業績は、高い人気を維持しているガンダムや仮面ライダーなどに妖怪ウォッチ分が上乗せされたものだ。バンダイは長年かけて育ててきたガンダムなどのキャラクターのように、「妖怪ウォッチも息の長いコンテンツにしたい」という考えがある。なぜなら、かつて大人気となったものの、あっという間にブームが去った「たまごっち」の苦い経験があるからだ。
業界にも「妖怪人気はそう長く続かないのでは」(アナリスト)との懸念がある。バンダイも2016年3月期はブームの反動で妖怪ウォッチ関連商品の売上高は約4割減ると見込んでおり、全体でも減収減益を予想している。一方で最高益をたたき出した余勢を駆って、成長が期待されるアジア地域での事業展開を強化していくが、どこまで伸びるかは未知数だ。