「また2万パーセントって言わせたいんですか?」。大阪都構想が住民投票で否決された直後の会見で、橋下徹大阪市長は自身の進退について何度も記者から確認されると、こう笑い飛ばした。
2015年12月の任期満了に伴う市長辞職後は、政界を引退し、弁護士業に復帰すると明言。住民投票で敗れた直後にもかかわらず、会見では笑顔で終始饒舌だった。
「市長を任期まではやるが、それ以降は政治をやりません」
2015年5月17日、投開票された住民投票は賛成69万4844票、反対70万5585票の大接戦で否決された。直後に行った会見の冒頭で橋下氏は「間違っていた、ということになるんでしょうね」と淡々と振り返った。
記者からはさっそく進退について質問が飛ぶと、
「市長を任期まではやるが、それ以降は政治をやりません」
と明言。弁護士業に復帰するとし、
「維新の党の法律顧問で雇ってもらえないかと、江田(憲司)代表に言いました。顧問料とりますよ、と」
と軽口を叩いた。
住民投票で敗れたにもかかわらず、終始笑顔を見せる理由について聞かれると、
「悔いのない政治家としての7年間だった。思う存分やらせてもらった。本当に幸せな7年だった」
と晴れやかな表情で語った。
会見はおよそ2時間にわたり、深夜1時過ぎまで続いた。その中でも「本当に政界を引退するのか」という点に質問は集中。立候補しないといい続けて結局出馬した、08年の府知事選当時の前科を追及されると、
「また2万パーセントって言わせたいんですか。あの時はテレビに出ていた関係から言えなかったけど、今は違います。僕の政治家としての人生は終了です」
と笑った。任期満了時に情勢が変わったとしても
「僕みたいな政治家はワンポイントリリーフでいいんです。求められた時に出てきて、いらなくなれば使い捨て。もう7年もやったんだから」
と政治家に未練がないことを強調した。