トラブル増え、国民生活センターも注意促す
ところが最近、そのサブリースが問題視されるようになってきた。NHKは2015年5月11日放送の「クローズアップ現代」で取り上げた。
サブリースをめぐるトラブルについては、国民生活センターにも少なからず相談が寄せられている。たとえば、「契約期間中に、強引な賃料の減額を要求された」ケースでは、ある年金生活者が不動産業者から遊休地の農地に「アパートを建てないか」と勧誘され、「30年間一括借り上げするので、何もせずに安定した収入が得られる」と説得された。
その後10年すると、「賃料相場が下落している」ことなどを理由に賃料の減額を求められた。さらに空室ができると、また賃料の減額交渉がはじまったという。
賃料の減額は契約書に盛り込まれているが、「家賃収入が減額されるリスクについて、十分な説明を受けていなかった」という。この事例に限らず、トラブルのほとんどは不動産業者がサブリースのリスクについて十分に説明していないことが原因のようだ。
インターネットには、
「人口が減少してることは誰でもわかっている事実なのに、『サブリース契約で30年間安定して家賃が収入が得られる」という謳い文句にだまされるかね」
「家賃保証のサブリース業者に悪質なのがいるのは確かだが、老人が相続税払いたくなさに借金してアパート建てて空室だらけとか。どこまで被害者扱いしていいものやら悩む」
「アパートローンの融資が伸びてるあたり、銀行も加害者だよな。よってたかって老人いじめってことか」
といった声が寄せられている。
国民生活センターは、「特集 不動産サブリース問題の現状」という冊子を用意。注意を呼びかけている。