三菱UFJフィナンシャル・グループは、2015年3月期連結決算で純利益が前期比5%増の1兆337億円となり、国内の金融機関で初めて1兆円の大台に乗せた。2015年5月15日に発表した。本業のもうけを示す実質業務純益(三菱東京UFJ銀行と三菱UFJ信託銀行の合算ベース)は10%増の1兆1218億円。国内の貸出金利ざやは1.16%と0.09ポイント悪化し、国内事業の資金利益は減益。債券関係の収益も縮小し、国内の業務粗利益は微減となった。しかし、タイのアユタヤ銀行の連結などに伴いアジアや米国を中心に海外事業の貸出金利息が大幅に増加した。
期末配当は従来予想どおり9円。年間配当は前期に比べて2円多い18円だった。
2016年3月期の純利益は、貸出金利ざやの悪化が続くことなどを見込み、前期比8%減の9500億円と予測。年間配当は18円と、前期並みを計画している。
あわせて、前期に続き1000億円、1億6000万株(発行済み株式の1.14%)を上限とする自社株買いの実施も発表した。