シャープまた大赤字、危機感薄く主力行イライラ 5月中旬に新たな再建計画を公表か

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ツケはメーンバンクに?

   だが、メーンバンクにも弱みがある。主力2行はシャープが過去に経営危機に陥った際、役員を派遣し、現在の中期経営計画作りにも関与した。シャープが再び苦境にあえいでいるのは「銀行にも責任がある」(主力行役員)のは間違いないところ。また、2行ともシャープにすでに3000億円超を貸し込んでおり、1円でも多く回収するには、資本支援に踏み切ってでもシャープに再建してもらうしかないのだ。

   シャープは5月中旬の決算発表と同時に、新たな再建計画を公表する方針だ。2月の業績悪化の発覚から3か月でとりまとめた再建計画は、国内で3000人規模の人員削減など一通りのリストラ策を盛り込んだものの、世界的に競争が激化している液晶事業の収益改善策など、将来の成長に向けたストーリーという点では物足りない内容になるとみられる。

   経営体制についても、本来は計画未達の責任を問われるべき高橋興三社長の続投が早々に内定した。「後任にふさわしい人材が社内にいない」(関係者)という事情もあるが、シャープにとって甘い計画を許したツケは、メーンバンクにも近い将来、回ってくるかもしれない。

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