箱根山、実は富士山なみに「危ない火山」 大昔の大噴火では横浜まで火砕流到達?

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3.11以後、山林からも火山ガスが噴き出す

   箱根山から25キロほど北西に言わずと知れた活火山、富士山がある。14年9月、長野・岐阜両県にまたがる御嶽山が噴火した際には「富士山も」といったトーンで報じられた。

   富士山が最後に噴火したのは1707年だ。宝永噴火と称されたこの噴火からおよそ300年、富士山の歴史で異例の長い活動休止期間が続いている。東日本大震災以後は日本中の火山が活動を活発化させているため、噴火を不安視する声は多い。

   島村さんは新著「火山入門 日本誕生から破局噴火まで」(NHK出版)で、箱根山は富士山と並ぶ「危ない火山」だと指摘している。

   同著によると、東日本大震災以降は駒ヶ岳から芦ノ湖付近、金時山付近、大涌谷北部で体に感じる地震が多発。さらに、大涌谷からしか出ていなかった火山ガスが周囲の山林からも出始め、草木が枯れているという。気象庁のデータには残されていないものの、13年2月には震度5の揺れを観測した箱根ロープウエーが一時運行をストップさせている。

   こうした事実から島村さんは同著で箱根山の噴火を想定し、こう指摘した。

「箱根山は、なにかあったら箱根から外へ避難する道もごく狭いものがわずかな数しかない」
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