店舗のない宅配クリーニング
インターネットで有機栽培野菜や添加物を使わない加工食品などの注文を受ける「オイシックス」(東京都品川区、高島宏平社長)は、新サービスとして半調理献立キット「Kit Oisix(きっと おいしっくす)」を開発した。日々の食生活で「働く女性」をターゲットにしたもので、2013年7月の販売開始。「冷凍食品でも惣菜でもなく、忙しい女性の時短となる画期的な商品」(同社)というコンセプトが受け、静かな人気を呼んでいる。宅配された食材を使い、5月なら「こどもの日」に合わせた「鯉のぼり寿司」などを簡単に楽しめるという。
ネットで予約すると自宅まで洗濯物を集配してくれる24時間対応の宅配クリーニングサービス「リネット」が展開するのが、ホワイトプラス(東京都渋谷区)。「共働きでクリーニング店に行く時間がない」「小さい子供がいるので重たい衣類を持って外出するのは難しい」といったニーズに対応し、インターネットで予約すると最短2時間後に自宅まで洗濯物を取りに来て、最短2日後に届けてくれるネット専業のクリーニングサービスだ。井下孝之社長は「インターネットを通じて世の中を便利にしたい。共働きが増え、家事の時間を減らしたいというニーズは高まっている」と話す。
同社はユーザーとクリーニング工場を直接結び、店舗機能を工場内に移すことで店舗運営コストをカットしているという。店舗を持たないネット専業の宅配クリーニングの先駆けとして、白洋舎など大手の宅配サービスよりも安価な料金や利便性を売りにしている。ネットで24時間受け付けるほか、洗濯物を専用バックに入れコンビニから出すこともできるなど、ネットとリアルの融合に取り組んでいる。2009年創業のベンチャー企業だが、すでに全国で12万人のユーザーを集めている。
多忙な現代人向けにネットを活用した新サービスは今後も続々と誕生しそうだ。