ディノスやセシール、ニッセンは再編ずみ
カタログ通販業界は再編が進んでいる。2013年7月にはフジ・メディア・ホールディングス系のディノスとセシールが合併。2014年1月にはセブン&アイ・ホールディングスがニッセンホールディングスを買収した。
背景には楽天やアマゾンなど、ネット専業通販の急速な台頭がある。これらネット専業通販は、品ぞろえや価格、配送スピードなどを圧倒的な強みとする。カタログ系が単独で生き残れる保証はなく、まずは他社と手を組んで相乗効果を狙う作戦に出た。
ただ、M&Aの成功例は、まだこれといってないのが実情だ。ニッセンの2014年12月期の最終損益は85億円の赤字だった。セブン&アイ傘下でどう相乗効果を発揮していくのかを探っている最中といえる。
一方、千趣会の2014年12月期の連結売上高は前期比0.7%増の1425億円とほぼ横ばい。当期純利益は55.6%減の約18億円と苦戦している。
J・フロントと千趣会は、それぞれ経営環境は厳しい。ただこのまま何もせず、放置すれば、持続的な成長は望めないのも事実だ。両社がどんな相乗効果を生むことができるのか、注目を集める。