武田薬品、上場来初の赤字に 15年3月期 米糖尿病薬訴訟で和解金3200億円を計上

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   武田薬品工業は、米国における2型糖尿病治療剤「アクトス」の発がんリスクをめぐる製造物責任訴訟で、すべての原告団と和解に向けて合意したと2015年4月29日に発表した。和解金は最大24億ドル(約2880億円)にのぼり、関連費用の引当金として27億ドル(約3241億円)を2015年3月期決算に計上。そのため、1949年の上場以来、初めての赤字となる。

   この和解は、原告の95%が受け入れを選択すれば有効となり、その場合には23億7000万ドルを和解基金に、また97%以上が受け入れた場合には24億ドルを和解基金に支払うことになる。現在、製造物責任訴訟は約9000件にのぼっている。

   武田薬品は「法的責任を認めるものではない」としたうえで、財務上の不確実性が低減されることなどから、和解を選んだとしている。

   和解金や関連費用などを計上するため、2015年3月期の連結営業損益は1700億円の黒字から1300億円の赤字へ、最終損益は1600億円の黒字から1450億円の赤字へと修正。ただ、年間180円の配当については変更しない。

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