京大出身のルーキー田中英祐とハンカチ王子の斎藤祐樹が投げ合い、大きな話題を集めた。
結果はともに乱調だったが、2人の立場は対照的だった。
田中は2回5失点、斎藤は4回途中8失点
試合といってもファームのイースタンリーグ。2015年4月24日、ロッテの田中、日本ハムの斎藤がともに先発した。ファンが見たかった対戦が二軍で実現した。
鎌ヶ谷球場は大騒ぎだった。
テレビカメラが12台。取材記者は40人以上。さらに観衆は1200人を超えた。普段ではありえない光景に関係者は大忙しだった。
両投手の結果は田中が2イニングで5安打、3四球の5失点。一方の斎藤はそれに輪をかけるような内容で、4回途中まで10安打、8失点と散々だった。
「ストライクを取りに行った球を打たれた」
田中はそう振り返った。斎藤はもっと深刻だった。
「投球内容を分析して何が悪いのか考えたい」
たまたま打たれたという感じの田中に比べ、斎藤は迷路に入ってしまったようである。