「官邸ドローン」の狙いは「福井県知事選の混乱」 容疑者はブログで犯行を克明に明かしていた

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

クリスマスイブにも計画「飛ばしたかった...」

   「官邸サンタ」は、なぜドローンを官邸へ落そうと考えたのか。4月10日の投稿では、彼の描いていた青写真が語られている。8日にドローンを落とし、マスコミが報道。翌9日にブログで犯行を明かし、警察へ出頭。12日に「混乱の中で選挙を迎える」というもの。ここでいう「選挙」とは、山本容疑者の住む福井県知事選だ。

   今回の福井県知事選は、現職の西川一誠氏(無所属)と、県内原発の再稼働に反対する金元幸枝氏(共産)の一騎打ちだった。「自治体間の抗争を演出して官邸から福井知事選に注目を移動するための手段」(24日の投稿)としてのドローン墜落を考えていたようだ。しかし、犯行が天候不良で翌9日へずれ込み、発見も約2週間後。県知事選も西川氏の圧勝だったため、目論見は完全に外れた。

   最初に官邸へドローンを墜落させようとしたのは、14年12月24日だった。その日の第3次安倍晋三内閣発足にあわせ、「新閣僚とマスコミが揃う官邸中庭に汚染土積んだドローンを下ろす」計画を立てたが、「こんな小さいラジコンでパニックを起こせるのか...失笑に包まれるのでは...」といった気持ちが邪魔をして、実行には移せなかった。プレゼントを届け損ねた「官邸サンタ」は、その日のブログをこう締めくくっている。

「帰りの道中少しホッとしている...家に着いた頃には気が狂うほど後悔...飛ばしたかった...」
1 2
姉妹サイト