「高浜原発」は新聞によってこんなに違う 再稼動差し止め仮処分決定、社説は二分

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関電の経営にも影響?

   北海道電力泊原発が立地する北海道の高橋はるみ知事は「地裁の一つの判断として重いと考える」と発言し、仮処分決定を尊重する考えを示したが、今回の仮処分決定が泊原発の再稼働に影響するかと問われると、「そこはよくわからない」と明言を避けた。

   東京電力柏崎刈羽原発が立地する新潟県の泉田裕彦知事は今回の仮処分決定について「原発の安全確保には福島第1原発事故の検証・総括が不可欠だ。それがなければ、同じことを繰り返す恐れもあり、原発の安全が確保できないと考えている」とコメント。「事故の検証・総括がないまま策定された規制基準では安全確保はできない。原子力規制委員会には、新規制基準には問題があるとの指摘を踏まえ、地域の安全をいかに確保するかという組織の本来の目的を果たして、実効性のある対策をすみやかに構築していただきたい」と、政府とりわけ原子力規制委に苦言を呈した。

   一方、原子力規制委員会の田中俊一委員長は今回の仮処分決定について「事実誤認がある。新規制基準は世界で最も厳しいレベルだと理解されなかったのは残念だ」と述べるなど、議論は平行線のままだ。

   関西電力は仮処分決定の取り消しを求める保全異議を福井地裁に申し立て、再稼働禁止の執行停止も求めた。関電の八木誠社長は「(決定は)遺憾で承服できない。経営への影響が出ないように、安全性の立証に全力を尽くしたい」と発言。福井地裁が異議を認めない場合、関電は高裁に抗告する見通しだが、今後の司法手続きで決定が覆らない限り、高浜原発は再稼動できない。いずれにせよ、関電が見込んでいた今年11月の再稼働は極めて難しくなったとの見方が一般的で、経営への影響は避けられそうもない。

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