民間人の運営は困難だったとの見方
慰安所の運営については、
「普通の市民は入ってこれない。軍の基地で、皆が軍の関係者だった。自分たちは(現地の)言葉が話せなかったので、言われたことをするしかなかった。」
と話し、民間人の運営は困難だったとの見方を示した。「軍の関与」を主張する狙いがあるとみられる。
現時点の政府見解は「慰安婦の募集に軍政府が直接関与した資料が確認されていない」(1993年・河野談話)というものだ。金さんはこういった指摘を念頭に、
「私は生きている。安倍首相は『証拠がない』と言うが、証拠はここにいる。私が証拠だ。『証拠がない』という主張はばかげている」
と憤った。
「慰安婦の給料は高い」という説にも、
「工場でお金を稼ごうとしていたのに、全然違う環境に置かれた。ほとんどお金を目にする機会はなかった。食事や衣服は軍から提供されており、お金は必要ではなかった」
と反論した。