NHKはヤラセを否定も、同じコメントを繰り返す
FLASHによると、出演したジャーナリストは、番組の映像を見て、「これでは、密売人と思われても仕方ない」と顔をしかめた。そして、事前の約束とは違うとして、別の日の番組でブローカーとされた男性と同様に、「自分も被害者」だと訴えたという。
NHKでは、FLASHの取材に対し、ヤラセを否定し、「『密売人』と字幕スーパーしたり紹介したりしておらず、密売人をうかがわせるようなコメントもしていません」と答えたとしている。
とはいえ、「関係者」とはせずとも、「詳しい人物」が「いろんな薬を入れてきた」などと説明すれば、密売に関わる人物だと視聴者は誤解してしまう恐れは否定できない。
元日テレ「NNNドキュメント」ディレクターの水島宏明法政大教授は、FLASHの取材にこうした点を指摘し、ヤフー・ニュースへの寄稿でも、「密売に詳しいジャーナリスト」などと番組で紹介するべきだったと批判した。そして、「視聴者をだました、とも言えるような放送の仕方」だとして、「NHKの放送倫理の意識というのはこんな程度だったのか」と疑問を投げかけている。
こうした指摘について、NHKはどう考えるのか。広報局では、J-CASTの取材に対して回答したが、FLASHの取材に返したコメントと同じで、再質問しても、このコメントを繰り返すだけだった。