批判浴びたすき家「ワンオペ」、まだ続いていた 高円寺南口店で起こった「昏倒」の舞台裏

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「ワンオペ」改善はまだ道半ば

   男性アルバイトについて、ゼンショーHDは「持病があったわけでもなく、休みもとっていて、勤務時間にも問題はありませんでした。(男性は)初めてそのような状態になったということで、まったくイレギュラーなことです」と、少々困惑ぎみ。

   とはいえ、「ワンオペ」は完全には解消されていなかったようだ。ゼンショーHDは「現在、深夜時間帯のワンオペはすべてなくしました」としながらも、昼の時間帯では「店によっては(ワンオペの店も)あります」と明かした。

   入客数は店によって、また営業時間によって繁忙時に偏りがある。たとえば、お昼時はお客が集中的に訪れるが、それが終わるとピタッと入らなくなったりする。「店舗によっては1時間に数人しか入らない店もあります」と話し、人員を効率よく配置することに腐心しているという。

   同社は「基本的には複数で対応したほうが客入りもいいことがわかっています」とも話すが、人手不足もあって「なかなかうまくいきません」と漏らす。

   パート・アルバイトの調整については現在、店長からエリアマネージャーやブロックマネージャー、本部のすべてが把握できる「店舗安定運営システム」を導入。パソコンで他店の人員を把握でき、応援人員などを手配しやすくする仕組みを整えているところ。

   順次導入を進めているが、「高円寺南口店は(導入が)まだでした」という。

   ゼンショーHDの小川賢太郎会長は2015年4月8日、職場環境改善促進委員会の報告がまとまったことを受けて開いた記者会見で、家族が近所の主婦に逃げられたエピソードを涙ながらに語り、「ワンオペ」や「ブラック企業」批判がさすがに堪えたようだった。

   その報告書でも、「労働環境が十分に改善しているとは言い難い、改善に時間がかかっているなどまだ道半ばである」と、指摘されていた。

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