日本生命保険は、「女性の活躍推進」に関するアンケート調査をまとめた。
日本経済の発展のために「女性の活躍推進が重要だと思うか」との質問に対し、「大変重要・重要」と答えた人の割合は、40~50代の男性で昨年の回答より約6ポイント低下し、他の世代より重要性の認識が低いことが分かった。
昨年調査より好感度が低下
調査は2015年3月にインターネット上で実施し、男女計8570人から回答を得た。それによると、日本経済の発展に対する女性の活躍推進については、男女・全世代の69.2%が「大変重要・重要」と答えた。ただ、昨年の同じ調査(72.4%)より3.2ポイント減少した。
減少した要因としては、40~50代の男性の動向が大きい。「大変重要・重要」と答えたのは、30代の男性で65.3%(昨年は66.3%)、60代以上の男性で78.1%(同78.5%)と微減ながらほぼ横ばいだった。これに対し、40代の男性は65.2%で、昨年(同71.3%)より6.1ポイント、50代の男性も70.7%で、昨年(同76.6%)より5.9ポイント、それぞれ下がった。
こうした現象について、ニッセイ基礎研究所の松浦民恵・主任研究員は「ポストを巡る競争が激しくなるなど、女性の活躍推進によって具体的な影響を受ける年代で低下傾向にある」と分析する。社内の重要なポストを得る年代になった働き盛りの男性たちが、「女性の活躍」によって出世のライバルが増えるなど悪影響を受けかねないとの危機感を抱いていることが背景にあるようだ。