毎日新聞、女性記者が大活躍! 「STAP細胞事件」で須田さんの受賞が続く

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   「このままの幕引きは科学ジャーナリズムの敗北だ」――2014年に世間を騒がせたSTAP細胞事件。未曾有とも言われる科学事件の報道をリードしたのは、毎日新聞・科学環境部の須田桃子記者だった。

   1975年、千葉県生まれ。事件当事者となった小保方氏と同窓の早稲田大学大学院理工学研究科を修了し、2001年4月に毎日新聞社へ入社した。06年からは東京本社科学環境部記者として生命科学などの分野を担当する。STAP細胞事件では独自取材をもとにスクープを連発し続けた。

   15年1月には一連の事件をまとめた「捏造の科学者 STAP細胞事件」(文藝春秋)を上梓、冒頭の一文は本著作からの引用だ。4月7日には第46回「大宅壮一ノンフィクション賞」を書籍部門で見事受賞。さらに17日には、日本科学技術ジャーナリスト会議が、優れた科学報道・著作に贈る今年の「科学ジャーナリスト大賞」を受賞した。

   毎日新聞はSTAP細胞事件で、他のマスメディアに比べてより科学的な、より的確な報道を出し続けた。これはひとえに須田記者の貢献があったからだろう。

   J-CASTニュースでも4月17日伝えたように、新聞記者にも「女の時代」が少しずつ近づいている。

   とりわけ、毎日新聞社に今春記者職で入社した新入社員は男女半々。仕事の過酷さなどから、しばしば「男性社会」と言われる記者職では異例だ。4月15日付けの同紙朝刊コラム「水説」で論説委員の中村秀明さんが「男女半々は全国紙として例がない」と綴っている。

   毎日新聞には須田さん以外にも、活躍する女性記者がいる。02、03年の新聞協会賞、10年度にボーン・上田記念国際記者賞を受賞し、現在エルサレム支局長を務める大治朋子さんはその代表格だろう。

   12年9月にはイラク・アフガニスタンで苦しむ米軍の様子を伝えた「勝てないアメリカ――『対テロ戦争』の日常」(岩波書店)、13年9月には激変する米メディア業界の今に迫った「アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地」(講談社)を上梓し、ひときわ注目を集めた。

   部数下落などで「元気がない」と言われる新聞ジャーナリズムだが、須田さんや大治さんのような女性記者の力で再び飛躍できるか。

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