ローソンと佐川が提携して「弁当宅配」17年度までに全国1000店で展開

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コンビニ飽和時代

   両社が手を組む背景には、二つの「変化」がある。一つは高齢者世帯の増加だ。団塊世代の大量退職によって、地方だけでなく都市も高齢化が進行している。一方で、従来型の商店街が衰退し、買い物場所が少なくなっている。荷物を受け取るついでに、弁当も注文できれば、利便性は高まる。

   もう一つはネット通販の急速な台頭だ。パソコンやスマートフォンで注文して、家で受け取るスタイルはどの世代でも浸透しており、宅配の個数自体は拡大している。ただ、共働きが増えたため、自宅で受け取ることが難しい世帯も多い。24時間、全国1万店を超える店舗網は、強力な武器になる。

   法人向けが強い佐川にとっては、個人客を開拓するチャンスが生まれる。再配達にかかるコストの削減にもつながる。

   ローソンは強力な店舗インフラを他企業にも積極的に開放する「オープンプラットフォーム戦略」を掲げている。4月には介護事業者と提携し、ケアマネジャーが常駐して介護サービスを紹介する新型コンビニを開店したばかりだ。

   コンビニは全国5万店を突破し、飽和感が漂っている。消費者のニーズの変化を読み取り、いかに迅速に対応できるかが、生き残りのカギを握っている。

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