ホンダの航空機事業子会社「ホンダ エアクラフト カンパニー」(Honda Aircraft Company、HACI)は、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット(HondaJet)」のワールドツアーを2015年4月下旬から実施する。
ホンダ初の航空機となる同機は米国で2500時間を超える飛行試験を行い、米国連邦航空局から事前型式証明を取得しているが、日本と欧州で公開するのは初めて。日本では4月25日から5月5日まで、成田空港など4空港でデモンストレーション飛行や地上展示を行うというから、ファンは必見だ。
創業者の悲願だった
ホンダジェットの今回のワールドツアーは日欧など13か国以上を訪れ、飛行距離の総計は4万8000キロを超えるという。日本では4月25日=仙台空港、26日=神戸空港、5月2、3日=岡南飛行場(岡山県)、4、5日=成田国際空港で一般公開する。
ビジネスジェット機の主要マーケットとなる海外では、スイスのジュネーブで5月19~21日に開かれる欧州最大のビジネス航空ショー「ヨーロピアン ビジネス アビエーションコンベンション アンド エキシビション」に出展。その後、ホンダジェットの欧州ディーラーとともにスイス、イギリス、フランス、ドイツ、ベルギーなどでデモンストレーション飛行やイベントを行う予定という。
ホンダにとって航空機の開発・生産は、創業者・本田宗一郎氏の悲願で、創業から30年以上を経た1986年に航空機の研究に着手。2006年にホンダジェットで航空機市場への参入計画を発表し、米国で受注を開始した。2014年6月に量産1号機が初飛行に成功するなど、これまで順調に開発が進んできた。
ホンダジェットはパイロットを含めて7人乗り。翼幅12.12メートル、全長12.99メートル、全高4.54メートルで、巡航速度は時速778キロ。航続距離は2185キロで、ニューヨークからシカゴ、ロンドンからローマなどへのフライトが可能になる。