公立小中学校の教員の8割以上が「時間外勤務が多い」と感じていることなどの調査結果を、有識者団体「日本の教育を考える10人委員会」が2015年4月16日に発表した。調査は14年12月に同団体が実施し、全国の公立小中学校教員1044人から回答を得たとのことだ。
時間外勤務が「非常に多い」「多い」を選んだのは計82.8%だった。「月30~50時間」が最多の24.5%、続いて「月50~70時間」が21.1%で、「月100時間以上」も10.2%いた。
時間外勤務の原因は、小学校では「事務処理」や「授業の準備」、中学校では「部活など」や「事務処理」が多かった。
約50%が、任意の研修に「参加できていない」と回答し、そのうち73.5%が「時間がない」ことを理由にあげた。また、教師の仕事にやりがいを「感じている」「強く感じている」と答えたのは70.6%だった。
こうした調査結果を受け、委員会は、職員の増員、業務負担の軽減などを盛り込んだ提言を発表した。外部人材に部活動を頼むことを含め、人員充実の必要性を述べた。