元マラソンランナーでタレントの松野明美さん(46)=無所属=が2015年4月12日に行われた熊本県議選の熊本市第1選挙区(定数12)で初当選を果たした。
松野さんと聞いて誰もが頭に浮かべるのは、あの「マシンガントーク」だろう。持ち前のトーク力を生かした政治活動への期待がネット上で高まっている。
小学生の頃のあだ名は「スピーカー」
松野さんは1988年のソウル五輪に陸上女子1万メートルの代表として出場、現役引退後はスポーツ解説者やタレントとして活動した。
2010年、故郷である熊本県鹿本郡植木町の熊本市編入に伴う熊本市議選に立候補して当選し、政治家の道を歩み始める。それから県議選へ立候補を表明する15年4月2日までおよそ5年に渡り、市議を務めた。
市議の仕事以外にも、朗らかなキャラクターを武器に数多くのテレビ番組へ出演。「芸人殺し」も言われる驚異のトーク力で話題をさらってきた。立て板に水を流すがごとく早口でまくしたて、大きなリアクションで受け答えする。本人は様々なバラエティー番組で「7時間でも喋り続けられる」などと豪語しているが、まんざらウソでもなさそうだ。
「芸人殺し」のトーク力はどうやら小学生の頃から身についていたらしい。講演会では「(小学生の頃の)あだ名が『スピーカー』だった」というエピソードを語っている。
10年2月3日付け夕刊フジ電子版のインタビュー記事では
「『松野は空気を読まずにほとんどの笑いを持っていく』と芸能界の大御所と呼ばれた方に怒られたこともあります。それでも、出るからには目立ちたかった。プロのお笑い芸人にも勝たなければならない。すべてが勝負につながっている」
とトークへの並々ならぬ意気込みを語っている。
10年2月15日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)ではこちらも芸能界きっての喋り好き、黒柳徹子さん(81)と対談。トークの主導権を握り、黒柳さんをも聞き役に回すほどの勢いを見せた。
そんな松野さんの話し方はしばしば「何を言っているのかよく分からない」と辛らつな評価を受ける。だが、あの話し方もひっくるめ、もはやキャラクターとして確立されたと言って良い。
「いずれ国政に出るんだろう」
松野さんの県議当選をうけ、ネット上には「マシンガントークで地元のスポーツ振興に貢献できる」といった期待の声が出ている。
さらに、15年4月12日、松野さんは市内の選挙事務所で「(当選は)ゴールではなく、フルマラソンのスタートライン。中だるみすることなくやっていきたい」などと記者団に述べたという。
この「スタートライン」発言についてツイッターでは、
「いずれ松野明美県知事もあり得る?」
「県知事視野に入れてる感じかな?」
「いずれ国政に出るんだろう」
と将来の県知事就任や国政進出を予想する声が見受けられた。